私たちは、以下に示す3つの行動指針を定めて研究を行っています。
本研究室は土木工学の水工学・水文学分野に学術的な背景がありますが、本研究室が掲げる「水共生学」は学際研究領域であり、以下の行動指針に沿う方法であればいかなる分野であるかは問いません。一般的に研究においては特定の対象について深く追求し、独自の知見や技術を得ることを目指します。そのような試みが重要であることに疑う余地はありません。しかしながら「水共生学」が目指す”課題解決に資する研究”では、必ずしも最先端の知見や技術が必要とは限らず、既に使い古された知見や技術を目的に応じて柔軟に変化させたり、あるいは異なる分野の知見や技術を組み合わせることが重要となることも少なくありません。これらの背景のもと、本研究室はそのミッションを「既にある知見や技術をどのように活用すれば持続可能な地域/世界を実現することができるのかという問いにみず(水・自)から取り組むこと」と定め、以下の行動指針に沿って研究を進めています。
持続可能な地域/世界をみずから目指す
持続可能な地域/世界の実現は私たちの社会における重要な課題です。私たちはこの課題に水の観点から取り組みます。地域や世界における様々な問題は複数の側面があり、その問題解決方法や、そもそも何を解決とするかということすら一つに定められないことも少なくありません。私たちができることは、ある限られた一部でしかないということは踏まえつつ、たとえ一部であろうとも、まず自分たちから一歩踏み出して行きます。前例のあるなしにとらわれない、新しい一歩を大切にします。
より良い決断を支える情報をみずから創る
地域/世界の課題は私たちの研究を行うために存在しているわけではありません。扱おうとする課題の背景にはその地域/世界の人びとや生き物、環境があります。地域/世界に存在する実際の課題は研究課題のように単純でなく,ときに不合理です.私たちは自分たちができる最大の貢献は、その問題を解決しようとする人びとや、それをとりまく生き物、環境にとってより良い決断を行うための支えとなる情報を提供することだと考えています。仮に地域/世界が研究上では最適ではない決断となってもそれを尊重し,その決断のもとで次に何が最適かという考えをしていきます.
移ろいゆく地域/世界をみずから捉える
より良い決断を支えるためには,地域/世界の過去を振り返り・現在を分析し・将来を予測することが重要です.私たちは水やその関連分野を対象にそれらの情報を創出すること,さらにはその情報が活用されるための情報提供や教育、普及に関連した活動に取り組むことを重視します。気候変化をはじめとする自然環境変化、日本における人口減少のような社会環境変化が地域に及ぼす影響を水の観点から把握することに取り組みます。グローバルな変化の情報をもとに,ローカルな課題に自分ごととして責任を持って取り組んでいきます.