佐賀県武雄市で視察を行いました!

 今回は、「水」という視点から武雄市を見てきました。武雄市の大小さまざまな規模のため池を巡り、地形や植生、そこから配置されている水路等を観察することで、ため池から水がどう流れるか、さらにどのように農地等に利用されているかについて考えを深めました。

 まずは今回見た水利施設を紹介します。

 一つ目は武雄市に向かう途中にある、福岡県糸島市のため池です。今回行ったため池の中では小規模なもので、斜樋にある取水口は木の杭で栓がしてありました(写真①)。

 二つ目は、武雄市にある池の内池です。このため池は、農林水産省の”ため池百選”に選定された武雄地域で最大の貯水量を持つため池です。一級河川である六角川周辺の水田・畑の灌漑を担っています。ここの斜樋にはハンドルを回して開けていく取水口や、洪水に備えた治水ポケットの表示があり、とても勉強になりました(写真②)。また、湖畔には「武雄温泉保養村」として佐賀県立宇宙科学館や宿泊施設、桜並木があり、スワンボートで水上散策もできる、観光地としても楽しめるため池でした(写真③)。

写真①
写真②
写真③

 三つ目は、武雄市北東部の農地に水を供給している、繁昌ダムです(写真④)。水源は多いものの、水量に乏しいこの地域の灌漑用水を確保するため建設されたとのことです。

 四つ目は、水位の低い松浦川の水を引き上げて利用する施設である、馬の頭です。活きた農業用施設として、今もなお水田に活用されています。分水路を井堰まで歩いて昔の人の知恵の結晶を感じることができました(写真⑤)。

写真④
写真⑤

 今回はこのような施設を視察するのに加え、現在企画しているワークショップの開催に向けて、対象地域のため池の周辺の環境について、衛星画像と氾濫解析結果を見ながら観察を行いました。ため池とその周辺の施設や植生等を観察し(写真⑥)、集落や農地への水の流れを考察しました(写真⑦)。ため池の水がどう利用されているか、ため池が氾濫した場合の被害はどのように起こるか等の現場感覚を深める事ができたのではないかと思います。

写真⑥
写真⑦

 また、この日は武雄市の魅力の一端を垣間見ることもできました。武雄神社では茅の輪をくぐってからご樹齢3000年の大楠を見て日頃の雑念を払い(写真⑧、⑨)、淀姫神社では天井絵が心に残りました(写真⑩)。さらに2013年にリニューアルオープンした、蔦屋書店やカフェが併設していると話題の武雄市図書館では、その斬新なデザインに圧倒されました。2階まである開放的なスペースに様々なジャンルの蔵書が並び貸し出されているうえ、本や雑誌、雑貨、特産品の購入まででき、様々なワークショップや展示も随時行われているそうです。また、隣接された「武雄市こども図書館」には、靴をぬいでゆっくり本を楽しむスペースや、隠れ家のようなひみつの部屋までありました。カフェも併設されていて、どんな年代の人でも一日中楽しめる、わくわくする図書館でした(写真⑪、⑫)。

 歴史的な背景と現代の魅力がうまく調和している武雄市の姿を実感できる視察となりました。

写真⑧
写真⑨
写真⑩
写真⑪
写真⑫